2024.11 会津演鑑例会・イッツフォーリーズ公演、ミュージカル「おれたちは天使じゃない」に大きな感動
11月4日、会津演劇鑑賞会例会、イッツフォーリーズ公演 ミュージカル「おれたちは天使じゃない」を會津風雅堂で観ました。
素晴らしい舞台で、大感動でした。
カンパニーのホームページからあらすじをコピーさせてもらいました。下をご覧ください。
【あらすじ】
ある年の大晦日、雪深い山荘に三人の脱獄囚が逃げ込んで来た。
三人は「ねじ釘の哲」「泉の三太」「キャンパスの助六」と呼ばれている、人を殺した凶悪犯だった。
三人は偶然迷い込んだその山荘で、心ならずも心中しようとしていた父娘を助けてしまう。
遺書によると父親の明は、借金を苦に自分だけが死んでしまうと、遺された末娘の光子は知的障害があるため、生きていくのが困難だろうと思い悩んだ末の無理心中だった。
意識を取り戻した光子は、自分を助けてくれた脱獄囚たちを“天使”だと思いこんでしまうのだった。
買い物から帰って来た姉娘のエミは、父と妹が心中しようとしていた事を知って愕然とする。
そして、家の中には見知らぬ怪しげな男たちが三人………。そこへ父娘が自殺を図る原因となった人物である、父親の従兄弟の黒川とその息子でエミの婚約者の始や、地元の駐在が訪ねて来て………。
スタッフ、キャストも同じくコピーしました。下をご覧ください。
【スタッフ】
作 矢代静一
演 出 金澤菜乃英(青年座)
スタッフ 脚本・作詞:藤田敏雄
作詞:山川啓介
音楽:いずみたく
美術:根来美咲(青年座)
振付:スズキ拓朗(CHAiroiPLIN/コンドルズ)
/明羽美姫(イッツフォーリーズ)
音楽監督:吉田さとる
照明:中川隆一
音響:返町吉保(キャンビット)
衣裳:天野杏百子
歌唱指導:坂口阿紀
殺陣:梶武志
マジック指導:たかお晃市
演出助手:本藤起久子/鈴木彩子(イッツフォーリーズ)
アンダースタディ:塩嶋一希
舞台監督:久保年末(アートシーン)
イラスト・タイトルロゴ:やなせたかし
宣伝写真:日高仁
宣伝ヘアメイク:きとうせいこ
協力:オーチャード、青年座映画放送株式会社、劇団昴、
株式会社フレーベル館、文化座、矢代静一事務所、
有限会社やなせスタジオ
制作:松本崚汰
プロデューサー:土屋友紀子
企画・制作:株式会社オールスタッフ/ミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ
【キャスト】
横堀悦夫(青年座)
吉田雄(イッツフォーリーズ)
半澤昇(イッツフォーリーズ)
大川永(イッツフォーリーズ)
刀根友香(イッツフォーリーズ)
米山実(文化座)
金子由之(昴)
松田周(青年座)
町屋圭祐(昴)
荒川湧太
成観礼(イッツフォーリーズ)
杉尾優香(イッツフォーリーズ)
吉田美緒(イッツフォーリーズ/Wキャスト)
森島美玖(イッツフォーリーズ/Wキャスト)
宮村大輔(イッツフォーリーズ)
ミュージカル「おれたちは天使じゃない」は、1974年(昭和49)の初演から今年で50年、1200回を超す公演を重ねてきたそうです。初演のキャストは、ねじ釘の哲/有島一郎、泉の三太/西村晃、キャンパスの助六/池田稔光、大塚エミ/前田美波里、大塚光子/真木ゆう子、大塚明/富田浩太郎、黒川虎男/金井大、黒川始/高田真理、駐在の巡査/園田裕久だったことが上演パンフレットに掲載されていました。魅力的な、錚々たる顔ぶれです!
物語の内容は、決して浮ついたものではなく、どちらかと言えば深刻なものですが、舞台は明るくコミカルに展開しますが、そこには矢代静一さん、藤田敏雄さん、山川啓介さん、いずみたくさんたちの見事なドラマ設計によるもので、そのようなことはさんざん多くの方が言っていることながら、私もそう思います。
そして、このミュージカル発祥の名曲「今、今、今」は圧巻でした。涙が止まりませんでした。
先にの述べたコミカルな舞台展開の上で、私は照明が大きな影響・効果を与えていたような気がします。
全く個人的な感想・印象ですが、照明のブルーの使い方がとても心地良かった…というか、今まで見た舞台では感じたことのなかった印象でした。
ブルーは寂しい、神聖、死の世界、暗闇とか、どちらかと言えば暗いイメージの色だと思いますが、この「おれ天」での中川隆一さんの照明プランはそのような印象の全くないブルーの使い方でした。
どうしてこのような印象を受けるのだろうかと思いながらバトンにつられた照明を見ましたが、何種類かのブルーが同時に照射されているばかりでなく、アンバーや生もあったように見受けました。そのほかにも、客席からは確認できなかったフロントやサイドからの〝何かの色〟の照射があったのかもしれません。何にしても、観客にこんな幸せ感、満たされ感を感じさせる照明があるということに驚きました。
ミュージカル「おれたちは天使じゃない」は、多くの発見や気づきを与えながら、劇そのものを通して人が人として生きる上での大切なことは何なのかを気づかせてくれる素晴らしい作品だと思いました。
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