2024.9 理解不能!~ なぜ自民党がこうまでマイナンバーカード普及にこだわるのか

KIMG2973~2.JPG
 今更ですが、河野太郎デジタル大臣を急先鋒にして、自民・公明政権はなりふり構わずマイナンバーカードの普及に躍起になっています。未だに私は、無駄金を使ってなぜそこまでやるのかが全く理解できないでいます。

 上の記事は、厚労省が8月30日に、健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一本化する省令改定案のパブリックコメントの結果を公表したことを報じる、9月2日付の「しんぶん赤旗」です。
 記事は、およそ1か月間のパブコメに5万3028件の意見提出があり、そのほとんどが保険証の廃止に反対していることを紹介しています。
 具体的な意見を4つほど紹介し、「資格確認書の発行のために、現行の被保険者証を残せば生じないコストがかかる」など、保険証の廃止やマイナンバーカードに対する不安の声が集まっています―――と結んでいます。この意見はよく理解でき、私も同感です。

 下の記事も「しんぶん赤旗」で、こちらは9月1日付で、やはり厚労省が8月30日に、マイナ保険証の利用実績が著しく悪い医療機関に対して「療養担当規則違反となるおそれがある」などと脅し、個別に働きかけを行う方針を社会保障審議会医療保険部会に示したことを伝えています。
 政府は、これまでの約4年間、マイナポイントという給付金を付与することなどで、マイナンバーカード取得者を国民の8割以上に増やしてきました。しかし、個人情報のひも付けの間違いや、個人情報漏えいに対する不安などから実際の利用は、カード取得者の10%程度のようです。
 下の記事が伝える〝厚労省による医療機関への脅し〟は、利用の低迷に焦り、個人番号法の趣旨も規定も無視して強権をチラつかせるやり方で、とても医療機関や国民の納得を得られるものではありません。

KIMG2975~2.JPG
 下の記事も「しんぶん赤旗」で、こちらは9月9日付です。河野太郎デジタル相が、1日のフジテレビ番組で、出生届とマイナンバーカードの申請書の一体化に意欲を示したことを報じています。
 このことは、今年6月に、今年の12月までに様式、手続等の見直しをするとして閣議決定しているものだそうですから、河野大臣だけでなく、今、電波ジャックをして自民党総裁選候補者として名乗りを挙げている全員が同じ考えだということでもあります。
 自民党は、「任意」であるはずのマイナンバーカード申請を、徐々に徐々に、いつの間にか「義務」できる状況づくりを進めるつもりだということでしょうが、とても許せるものではありません。

KIMG2984~2.JPG
 今年の6月24日付の「しんぶん赤旗」第1面のコラム「潮流」欄に、「昨年、マイナンバーをめぐる度重なるトラブルで国民の信用はがた落ち。いまだにマイナ保険証の利用率は7%そこそこ。取得は任意なのでカードを持たない人もいます▼政府は運転免許証の偽造などの犯罪対策として、インターネットなど非対面の携帯電話の契約では、本人確認をマイナンバーカードに一本化する方針を決めました。今後は対面(店舗の窓口等)でもマイナンバーカードや運転免許証のICチップの読み取りを義務化します。本人確認で“詰む”人が続出するのでは…▼スマホを持てないというだけではありません。自分が自分であることを証明できない。憲法には「すべて国民は、個人として尊重される」と。あなたも私も国民なのに、マイナンバーカードがないと「あなたはだれなの?」と疑われる。なんて薄ら寒い社会でしょうか。」とコラム担当者が書いていました。

 〝詰む〟——は、当然将棋で「玉」の逃げ道がなくなってしまうことを指していますが、とても笑えないたとえで、マイナンバーカードによって日本社会は飛んでもないことになりかねないと、改めて思っています。

この記事へのコメント