2024.7 語り部サークル七つの子が三島の五十嵐七重先生宅を訪問、初心に帰り昔語りについて学びました

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 7月28日、語り部サークル七つの子は、五十嵐征子会長始め6名で三島町西方の五十嵐七重先生のお宅を訪問し、先生と交流しながら昔話について初心に帰って勉強してきました。
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 勉強してきたなどと言うと堅苦しいですが、伝承語り部として全国区で活躍されている七重先生に久し振りにお会いし、一昨年までの毎月の例会時のように先生のお話を楽しく聞きました。

 七重先生が例会の講師で来られていた時は、毎月テーマを設け、前の月に先生から出された課題を発表し合う形で昔話・昔語りを勉強していたのですが、七重先生宅の今回の訪問では、自由な世間話をしているうちに民話・昔話に関わる話に自然になっている──という具合でとても良かったです。
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 午前中、私たち七つの子の6名が1話ずつ、先生が3話を語ってくださいました。

 トップバッターは私で、いくつか話の候補は準備していたのですが、語りに入る前の話題が〝世間話〟だったので、私が先ごろまとめたばかりの湊町の世間話、「しぼ湯の宿~湊温泉物語」を初語りしました。
 この話はこのブログでも紹介したかもしれませんが、かつて湊町にあったしぼ水を汲んで沸かしていた温泉宿が何軒かあったことを、多少の初めころの話としてエピソード風に創作したものです。
 先生からは、話の締めに「昔の人達は、周りにある物を上手に賢く利用して暮らしていた」とあるのが、現代のように者にあふれた時代でなくても豊かな暮らしがあったと感じさせる良い話だとお褒めをいただきました。この話も、これから語るうちに整理されて、もっと良くなるように努力したいと思います。

 七つの子のメンバーと七重先生の語った話を、以下に紹介しておきます。

○涌井スミエさん 「装頭河(そうずか)の婆」
○丸山ちか子さん 「みそとくそ」
○小鮒マチ子さん 「祭文を語った猫」
○五十嵐征子さん 「年寄り売り」
○古川恵子さん 「助けられた命」

○五十嵐七重先生 「宮内様(くないさま)の猫」
         「貧乏神」
         「白い鳥の話」

 この中で、古川恵子さんの話は昔話ではなく、生死の境を乗り越えたご自身の大病経験と、まだ本快には至っていないものの、少しずつ外にも出かけられるようになったことに対する家族や周囲の方への感謝の気持ちを語られたものです。
 また、七重先生の「白い鳥の話」も昔話ではなく、辛かったご自身の若い頃の不思議な体験を話されたものです。その内容は書きませんが、七重先生は、似たような話が、福島県立博物館の全館長・赤坂憲雄先生の「会津物語」にもあると言っておられました。私は、「会津物語」をまだ手にしたことがありませんので、ぜひ読んでみたいものです。

 今回の五十嵐七重先生宅訪問は、民話や昔話、あるいは昔語りのあり方について改めて考え、学んだ大変良い機会となりました。

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